韓国国会の女性家族委員会は27日、毎年8月14日を慰安婦の記念日とする法案を可決した。
本会議でも通過する見通しで、来年から韓国の法定記念日になることは確実。
慰安婦の像が話題なって、日韓が物情騒然としているが、今後の日韓関係に影響を及ぼすことは必至だ。
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慰安婦問題 永久に解決し得ない!なぜなら大統領の保身の術だから!
記念日について、韓国では市民団体などが既に8月14日を「世界慰安婦の日」に定めている。
今年は各地で慰安婦像設置などの行事や式典が行われた。
とりわけ、ソウル市内では慰安婦像を乗せた路線バスが運行。
バスは9月末までの予定でソウル市内を走っていた。
韓国女性家族省は来年の記念日制定の方針を決めていたが、法定記念日になれば、毎年8月14日には韓国政府が関わる慰安婦の公式行事が行われるものとみられる。
ちなみに翌15日は日本による朝鮮半島統治からの解放記念日「光復節」で、これまで以上に反日色の強い記念日になることが予想される。
8月15日といえば、日本では終戦記念日である。
女性家族省は25日、中部の忠清南道(チュンチョンナムド)天安(チョナン)市にある国立墓地「望郷の丘」に、慰安婦の追悼碑を設置する計画を発表したばかり。
年内に完成させ、来年6月6日の「顕忠日」(朝鮮戦争での戦死者など国家に貢献した人々を追悼する記念日)に除幕式を行う方針だ。
追悼碑の設置について、韓国外務省26日、「慰安婦問題を歴史の教訓としていく努力は、慰安婦合意と関係なく続けていくというのが韓国政府の立場だ」との立場を表明している。
菅官房長官の苦虫を噛み潰したような表情が眼に浮かぶところだ。

菅官房長官 渋面
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慰安婦問題 竹島問題と共に日本に対する交渉カード!この切り札を手放すな!
この日韓の慰安婦問題。
一度は両国が正式な合意をしたのにも関わらず、再び韓国サイドで日本憎しの気持ちが再燃しているのは、やはり国を挙げて自国民の士気の発揚や政権維持のためには、日本バッシングを基礎に置いた方がうまくいくという教訓があるからだ。
その裏には、韓国の時の政権与党が、日本バッシングのカードを支持率アップのために適宜利用しているという実情が存在する。
韓国は基本、大統領は最近では文治政治の方向性が出てきたが、それまでは軍人出身の政治家が長期間に渡り政権を維持し、その奪取の方法はそれこそ血で血を洗うやり方で実現してきた。
一度政権奪取すると、己の権力にしがみつき自然長期政権になり、それまでの虐げられた抑圧さは、各方面への弾圧に仕向けられ、前任の大統領を弾劾する風習すら出来上がっていく。
特に朴正煕大統領から盧泰愚大統領までの25年間は、その間に1年だけ、代行の大統領が存在しはするものの、全て軍人出身の大統領である。
第5代〜9代 朴正熙(パク・チョンヒ)
(1963〜1979)
軍事クーデターにより政権奪取。
1979年に側近に殺害される。
第10代 崔圭夏(チェ・ギュハ)
(1979~80年)
朴正煕の暗殺を受け代行大統領になり、その後大統領に。
第11代〜12代 全斗煥(チョン・ドゥファン)
(1980~88年)
クーデターにより政権奪取。退任後にクーデターや民主化弾圧、不正蓄財などの責任を問われ、1997年に無期懲役刑が確定。同時に追徴金約2200億ウォンを言い渡された。
第13代 盧泰愚(ノ・テウ)
(1988~93年)
全斗煥氏らとクーデターの中心となり、軍の実権を握った。退任後の1997年、クーデターや不正蓄財の責任を問われ、懲役17年と追徴金約2630億ウォンが確定した。
民主化を目指す運動家たちの高すぎるハードルになっていたこれらの軍人政権。
盧泰愚氏を最後に、韓国は文治政治による民主化を目指し、軍人出身の大統領は輩出されなくなる。
軍人政権の終わりは、民主化の整備と共に国民の権利意識とプライドを形成し、これまでの軍人政権からの抑圧に対する突き上げエネルギーをどこに振り替えていくかが求められていた。
そんな中、第14代の金泳三大統領は、暗殺された朴正煕氏以降の2人の軍人出身の大統領、全斗煥氏と盧泰愚氏を逮捕した。
それと共に前述のように理由で、金泳三大統領下において、韓国と日本は竹島問題を軸に関係が悪化し始めた。
第14代 金泳三(キムヨンサム)
(1993〜98年)
文治政治。軍事政権と対立。朴正熙、全斗煥の両軍事政権を厳しく批判し、民主化を要求。両元大統領が逮捕される。竹島問題重大化。98年に退任、2015年、敗血症と急性心不全のため死去した。
第15代 金大中(キム・デジュン)
(1998~2003年)
文治政治。軍事政権と対立。北朝鮮との融和政策、太陽政策を指揮した。ノーベル平和賞受賞。
第16代 盧武鉉(ノ・ムヒョン)
(2003~2008年)
北朝鮮との融和政策。竹島問題悪化。投身自殺。
第17代 李明博(イ・ミョンバク)
2008~2013年 竹島問題悪化につき、自身で上陸。
第18代 朴槿恵(パク・クネ)
2013~2017年
第19代 文在寅(ムン・ジェイン)
2017年~現在に至る
金泳三氏以降、韓国で竹島問題が語られないことはなかった。
とりわけ、李明博氏に至っては、自身で竹島に上陸までして韓国領土であることをアピールしている。
現在まで、竹島問題が鎮静化されたことはなかったし、それと同様に、慰安婦問題も竹島問題と同列に語られ、燻り続けてきた。
そんな中、慰安婦を巡る日韓合意は2015年12月に結ばれている。
第18代 朴槿恵(パク・クネ)大統領政権下の話である。
日韓両国にとっては画期的なことで、慰安婦問題について日韓両政府で、「最終的かつ不可逆的に解決されたことを確認する」というもの。
日本政府からは10億円が拠出されて元慰安婦を支援する財団が設立された一方、ソウルの日本大使館前の慰安婦像については「韓国政府が適切に解決出来るよう努力する」としている。
日本政府から拠出された10億円はすでに元慰安婦の見舞金として使われているが、にもかかわらずソウルの慰安婦像が撤去されるどころか、新たに釜山でも増殖され、ソウル市内をめぐるバスにも期間限定で設置される始末であった。
韓国外務省は9月26日、「慰安婦問題を歴史の教訓としていく努力は、慰安婦合意と関係なく続けていくというのが韓国政府の立場だ」との立場をあらためて表明している。
韓国の立場や態度は二転三転し、コロコロ変わる。
朴槿恵(パク・クネ)大統領政権下で決まったことは、現大統領・文在寅(ムン・ジェイン)政権下では、簡単に覆ってしまう。
それもそのはず、前朴槿恵(パク・クネ)大統領は、収賄、強要、職権乱用、機密漏洩、不正人事など、18もの容疑で起訴され、弾劾を受けてしまった前代未聞の大統領である。
そうなってしまったのも、噂では、慰安婦問題について合意をしてしまったことの反作用があるとも言われている。
日韓においては、それほど慰安婦問題と竹島問題はウェイトが大きい。
このことで、再び菅官房長官の渋面が目に浮かびそうだ。(おしまい)

菅官房長官 渋面
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