日本政府 北朝鮮対策としてイージスアショアの検討を宣言!

2017年の防衛費予算が過去最大の5兆1251億円になった。
自国に核の脅威が迫る時、軍事費の膨張はどうしても避けれない。
日本は戦争を放棄しているから、戦闘行為を仕掛けることは出来ず、不運にも標的にされた際に撃ち落とすしか防衛の方法がない。つまりはいかに迎撃できるかに日本の存亡がかかっているといえる。だが、果たして日本の軍事力は北の脅威を払拭できるのか?


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27日に成立した2017年度防衛費予算は、過去最大の5兆1251億円となった。前年度当初より1.4%増で、5年連続の増加となる。北朝鮮の弾道ミサイルへの対応策を強化すると同時に、中国を念頭にした南西諸島の防衛にも力点を置くとされている。

17年度当初予算では自衛隊の艦艇や航空機の修繕費の増加が目立ち、341億円増の2065億円を計上した。

ところが、中国の東シナ海での挑発行為や北朝鮮の弾道ミサイル発射が活発化しており、警戒監視のための装備品の消耗ペースが上がってきている。

まず最初に、北の脅威にどう対応するのか。

日本の弾道ミサイル防衛(MD)については、イージス護衛艦による迎撃と陸地からのPAC3による迎撃がある。

つまりは飛来する弾道ミサイルをイージス護衛艦から発射する艦対空ミサイル「SM3」で迎え撃ち、そこで撃ち漏らした敵弾を地上配備の地対空ミサイル「PAC3」でさらに迎撃する。

こんな二段構えの態勢が取られている。

なので、「SM3」の精度はもとより、『撃ち漏らした残頭』を1発残らず撃ち落とさなければならない「PAC3」に課せられた使命は、まさに『最後の砦』ともいうべき重大なものとなる。

それゆえ、日本は何はさておき、「PAC3」の精度向上に努めなければならないのだ。

今回の防衛費の増大には、弾道ミサイル迎撃態勢の強化に向けて、地上から迎撃する地対空誘導弾パトリオットミサイル(PAC3)の防護範囲を2倍に広げる改修費を盛り込んでいる。

また、日米が共同で開発中の新たな海上配備型迎撃ミサイル「SM3ブロック2A」の費用も計上している。

さらに、沖縄県周辺など南西諸島の防衛強化では新型の潜水艦建造に着手するほか、艦艇への対処能力を高める地対艦ミサイルの開発を進め、沖縄県に配備予定の「03式中距離地対空誘導弾」の改良型の取得費も盛り込んでいる。

自衛隊も最初は反対したが、日本の存亡がかかっている時に、そんな悠長なことは言ってられず導入を受け入れることになった。

軍備の増強と兵器の改良については、どの時代にも賛否両論あり、力で力を制す的な方向性を示す限り、結局は世界の滅亡に繋がっていくしかないという見解が大勢を占めているのは確かだ。

もっと平和裏に、もっと話し合いで、出来れば経済的に多少のお仕置きを重ねながら、脅威国の改心を待つ。

これを粘り強く、長期的に、親鳥が子鳥を羽交い締めにして温めていっぱしの飛鳥として成長させるように、対応していく。

従前の方法は、残念ながらこれしかなかった。

だが、北の脅威は既にこの段階を超えている。

にもかかわらず、従前通りの態度で、平和を心の中で祈りつつ、同盟国の善意のみを期待する大半の日本人の考え方は、もはや通用しない。

今回の北朝鮮対策では、上述のイージス護衛艦のうち、2隻が日本海に配備されるということだ。

ちなみに搭載される「SM3」は1隻当たり8発であるとされる。

仮に北朝鮮が1発放つに対して、迎撃用として2発で対応したとしたら、対処可能な敵弾ミサイルは8発にしかならない。

これに対して北朝鮮は弾道ミサイルを何発保有しているかご存知か?

2013年5月、米国防総省が発表した「朝鮮民主主義人民共和国の軍事および安全保障の進展に関する報告」によると、日本まで届く弾道ミサイルは「スカッドC」(九州北部、中国地方)、「スカッドER」(本州全域)、「ノドン」(日本全域)の三種類あり、合計250基以上の発射器を保有するとしている。

一斉に発射されれば、イージス護衛艦ではたちまち対処不能となり、PAC3がまさに『最後の砦』とならざるを得ない。

だが、現実には、自衛隊はPAC3を32基を保有するにすぎない。

2基1セットで活用するので防御地点は16ヵ所に限定される。防衛省は首都防衛に6基使うため、PAC3で防御できるのは残り13ヵ所。しかも1ヵ所あたりの防御範囲は直径約50キロと狭い。

米軍が沖縄県の在日米軍基地を防衛するため嘉手納基地に配備しているPAC3は、全部で24基である。

これに対し、日本列島全体を32基で守ろうというのは、そもそも日本は国防の「この字」も理解していないと言えるだろう。

これが日本のMD戦略である。

自衛隊の上層部は、当初、軍事的合理性や費用対効果の面からMD導入に反対した。

その後、アメリカに対する政治的追従を考慮して、2003年にようやく、閣議決定してMD導入が決まる。

平和主義である日本は、戦争を想定した準備を行うことを禁じている。

今から考えれば、そのきっかけが同盟国に対する追従であれ、おべっかであれ、各方面の反対を受けながら導入出来たことは、日本にとって唯一の救いであったろう。

北朝鮮が全砲台を日本に向けて発射してくるとは思わないが、敵の最大兵力に対抗しうる武力を想定することが、正しき軍備である以上、迎撃するだけの機能しか持たずさらには極めて乏しき数量しか持たない日本の危機は、今まさに始まったばかりだ。

ましてや、北朝鮮の委員長・黒電話は、依然としてけたたましく、昔の電話音を打ち鳴らしつつ、自国の強さを誇示してくる異常人である。

その恐怖、何をか言わんやである。

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イージスアショアとTHAADの選択!どちらが日本の危機を救うのか?

今回の自民党提言は、地対空ミサイルのイージスアショア(陸上配備型イージスシステム)やTHAAD(高高度地対空ミサイル)の導入を提言しており、北朝鮮対策としては「現状は不十分」と認めたといえる。

そんな中、5月13日に新聞各紙で賑わせたのが、自衛隊に新たな弾道ミサイル防衛システムとして陸上設置型イージスシステム、通称「イージスアショア」を導入する方向性で固まりつつあるとの報道であった。

高まる弾道ミサイルの脅威を受けて、現在の2段構えの防衛を3段体制にし、迎撃精度を上げて北朝鮮に備えるということだ。

弾道ミサイル防衛に係る三段階

弾道ミサイル防衛に係る3段階

弾道ミサイル防衛には3段階の迎撃方法があるとされる。

①ロケットエンジンを燃焼させて上昇中のブーストフェイズを狙う。

②燃焼を終えて慣性飛行に入った後のミッドコースフェイズを狙う。

③落下時のターミナルフェイズを狙う。

ちなみに①のブーストフェイズの迎撃システムは事実上、存在しないに等しいことから、実際には②と③の方法論を駆使して防衛に努めるしかない。

現在の日本の迎撃装備は、イージス護衛艦がミッドコースフェイズの迎撃を、パトリオットPAC-3がターミナルフェイズの迎撃を行うものだ。

ミッドコースフェーズ、ターミナルフェーズ

日本の迎撃態勢は、ミッドコースフェーズを軸とするイージスアショアを整えるべきか、ターミナルフェーズを軸とするTHAADシステムを導入すべきかで、熱く議論されてきたところだ。

で、今回の北朝鮮の核・ミサイル開発の進行に対処するために政府が示した見解は、ミサイル防衛システムを強化する一環として、陸上型イージス・システムの配備を検討するという報道であったのだ。

ミッドコースフェーズ強化と、ターミナルフェーズ強化の、どちらを究極選択すべきかという議論である。

両者の違いを図表で見ると一目瞭然だ。

イージスアショアとTHAADシステムとの違い

固定式でコストの安いシステム的にも既導入のイージス護衛艦タイプの導入を政府は選択しつつあるということだ。

確かにコスト的には、THAADシステムをはるかに下回るだろうこのイージスシステムは、軍事費にさほど予算をかけられない日本の懐事情を満たしているようでありがたい。

800億円で2基=1600億円で済むイージスシステムは、1250億円でトータル6基必要になるTHAADシステムの7500億円と比べて遥かにコストが低減される。

さらには全く初めてのシステムではなく、元々のシステムの前例があるためそれを踏襲しやすく管理の部分での費用をかなり抑えることができるという。

とすれば、イージスアショアは、THAADシステムの5分の1程度のコストで導入できるのである。

これに対して、予算の逼迫を理由に安いからといって飛びつくのは尚早であると苦言を呈する向きも当然存在する。

国家の安危は、その時の予算的事情によって、仕方ないからこの程度という安易な発想で片付けてはならない領域であり、その選択によって日本の運命が変わってしまうことを認識べきである。

THAADシステムはターミナルフェーズで迎撃する分、敵弾を迎撃する精度が格段に上がるという。

また、可動式であり、基地装備を狙った爆撃にも狙撃を絞らせないという利点がある。

そんなことから、安易にイージスアショアに流れるのは日本の危機意識そのものを危うくするのではないかと思ってしまう。

何れにしても、黒電話のボタンの一押しはいつ何時起こるかわからない。

どちらを採用するにしても、黒電話のその一押しに間に合うものでなければ、そもそもなんの意味もなさないことを、我々日本人は知っておくべきであろう。(おしまい)

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