日本郵便新サービス社運は賭けるが金かけず!負債体質は抜けるか?

日本郵便が社運を賭けて仕掛けるはずだったみまもりサービスが8月からサービスインした。西室前社長の肝いりで満を持して動き出した同サービス。ところが、機器全般の導入につき、日本IBMと交渉決裂し機器の導入を断念。大幅な縮小を余儀なくされた。このところ失態続きの旧郵政関連の会社、彼らに未来はあるのか。

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社運はかけるが金かけず!そのくせ要らん所で金かけ大損!まじか?

巨大企業でありながら、全くお金をかけない貧乏企業。

特にゆうちょ銀行のキャンペーンのしょぼいことしょぼいこと。

郵便局長を介した地域の人脈で昔からお客を囲い込むのはいいが、金を使った戦略がまるでなってない。

出すもの出すものプレゼントはしょぼいもの。

金利優遇など、したことはあったが、今は昔の話。

これでは、まさに安物買いの銭失いと大して変わらないわけである。

そんなこの会社が、企画疎漏な商品をスカスカなラインナップで売り出そうという。

再び金をかけずに人脈だけを期待して売り込みをかけるという。

それが何を隠そう、みまもりサービスである。

まぁ、それはそれとして。

郵政ほど政治に翻弄され、また政治を翻弄してきたものはないであろう。

まずはそのことを振り返りたい。

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巨大失策コンビが日本郵便のトップに!会社の運命は既に決まっていた?

小泉元首相の郵政憎しの怨念は、2005年の「郵政民営化法」で結実。

それによると日本郵政株の政府持ち分は全体の3分の2としてできる限り早く処分し、金融2社の株の日本郵政持ち分も2017年9月までに全て処分することが決められていた。

しかし、2009年に民主党が政権を奪取すると即座に見直しが行われ「郵政株売却凍結」を決定。

小泉民営化法では金融2社が民営化後に採算のとれない地域から撤退してしまい、地域住民が貯金や保険などのサービスを受けられなくなると危惧したからである。

その後東日本大震災が発生し、2011年11月には「復興財源確保法」が成立、売却収入を復興財源に充てることになる。

ところが、2012年に自民党政権が復活すると、自民党政権は「改正郵政民営化法」を制定。凍結を解除し完全民営化の期限そのものを撤廃した。

そして2012年10月1日。郵便局と郵便事業が統合されて新しい日本郵便となり、ゆうちょ銀行、かんぽ生命と日本郵政の4社からなる「日本郵政グループ」がスタートすることとなった。

2012年10月1日の新生・日本郵便の誕生日のタイミング。政府はすでに将来の郵政事業の失敗を予想させる不可思議な人事を発表した。

この日は、日本郵政傘下の郵便事業会社と郵便局会社が合併する日。旧郵便事業会社の社名がそのまま存続する形で日本郵便が発足した。

そして、新会社の会長に旧郵便局会社の古川洽次会長(74)、社長に旧郵便事業会社の鍋倉真一社長(66)がそれぞれ就任することとなった。
 
古川氏は三菱商事出身。かつて三菱自動車副会長時代に大失策を喫した人物。

一方、鍋倉氏は、旧郵政省(現総務省)出身で旧郵便事業会社の社長としてこれまた巨大な失態を演じた。

この失策コンビに赤字を垂れ流し続ける郵便事業の抜本的改革がやれるはずがなかろう、当初の憶測にはそんな向きが多かった。

4月に成立した改正郵政民営化法には、旧郵便事業会社と旧郵便局会社の合併によって事業の効率化が前面に謳われていた。

外見的には郵便局で行われている業務を一元化するためのように思われたが、内実、本当の狙いは大赤字の郵便事業会社の救済にあったようである。

弱小の旧郵便局会社が赤字体質の巨大旧郵便事業会社を救済する、というよりも、ただ単に赤字の痛みを分け合うというに等しい合併であったのだ。

ところで、2007年10月の郵政民営化により発足した郵便事業会社は、3期目から赤字経営に陥っていた。

税引前当期純損益は10年3月期が233億円の赤字、翌11年同期は883億円の赤字。前12年同期も126億円の赤字という結果。

とりわけ、11年と12年は営業損益の段階から赤字であって、要は基本的な部分で費用が収入を上回っている、これが中小企業ならば、倒産寸前の状態だったといえる。

さらにその後、赤字転落を決定的な形にしたのが、JPエクスプレス(JPEX)の業績悪化である。JPEXは郵政民営化の目玉事業だった。

当時宅配市場は、ヤマト運輸と佐川急便の2強が市場の7割以上を占め寡占状態にあった。

そこで“負け組”といわれた郵便事業会社のゆうパックと日本通運のペリカン便を統合して2強を追撃するという青写真を描いたのだ。

JPEXは、郵便事業会社と日本通運の共同出資で、2008年6月を設立された。

日通からペリカン便事業を引き継が形で発足したこの会社だが、業績悪化を懸念する総務省がゆうパックとの統合を認可せず、計画が宙に浮く時期がしばらく続いた。

この時の先行投資的による経費の投入も、その後の倒産に色濃く影響を与えている。

結局JPEXは、2010年8月末の株主総会で解散を決定。負債総額は681億円にのぼり、11年3月期には1000億円近い損失を計上せざる得なかった。

経営判断の甘さはそれだけではない。さらに信じ難いことに、10年7月、郵便事業会社はJPEXの事業を譲り受け、ゆうパックに吸収しただけでなく、旧日通系のJPEXの従業員をそのまま丸抱えしたのだ。

本来、JPEXが解散したのだから、ペリカン便の従業員は日通に戻すのが筋であろうところを、ペリカン便時代より高い給料で雇ったという。

その結果、会社は内外的にも大混乱し、システム変調なども相まって、大規模な遅配という二次災害をも誘引するに至った。

この時、多くの大事な顧客の信用を失い、競合他社にもってかれている。

そして、この時に抱えた1000億円の負債。

それをグループ会社の各社員が、ボーナスカットという憂き目に耐えつつ、穴埋めしたという経緯があったのはあまり知られていない。

なぜ経営陣の短絡的な失敗を各社員が負わなければならないのか。

それは日本郵便の社員はまだしも、当時の郵便局会社やかんぽ生命、ゆうちょ銀行の社員は納得がいかなかったであろう。

こうした意を含みつつ、赤字事業を丸飲みにするという信じ難い経営判断ミスを犯したのが、この鍋倉真一氏であり、この人が、2012年の日本郵便誕生の際の初代社長に就任したのである。

本来ならこの時のミスを問われ合併を機に退くのが当たり前であろうが、事もあろうに、失敗しつつ合併新会社の社長に“昇格”してしまったのだ。

一方、古川氏は三菱自動車副会長時代に、ハゲタカファンドの餌食になるという失態を演じている。

2004年4月、三菱自動車の業績悪化を支援したのが、三菱商事から三菱自動車の副会長として派遣された古川氏である。

この資金調達の方法がまずかった。

新経営陣は資金調達のため、米大手証券JPモルガンを引き受け先として1260億円の優先株を発行した。

すると、JPモルガンはすかさずカラ売りを仕掛けて三菱自動車株は急落。

その後、JPモルガンは、優先株を普通株に転換し、すぐに転売して、巨額の売却益を手にしたのである。

こうして三菱自動車は瀕死の重傷を負うことになった。

これにより、リスク管理のなさを露呈した新経営陣は、1年も経たず、会社から株主から三行半を突きつけられる結果となる。

新会社 日本郵便の喫緊の経営課題は、とにかく赤字体質を完全に打破することであった。

経費の6割以上を占める人件費の圧縮に取り掛かるには、よほどの裁量と剛腕がなければならないが、以上のトップ2人で果たして大丈夫か?という噂は当初から出ていたという。

こうしたJPEX破綻に係る悪夢を、再び呼び起こしてしまったのが、先日のトール社買収に絡む巨大損失の発覚である。

日本郵政は2017年3月期の連結決算で、2007年の民営化後、初めて最終赤字に転落すると発表した。

傘下の日本郵便を通じて2015年に買収した豪物流会社トール・ホールディングスをめぐり、巨額の損失を計上したというのだ。

負債総額4000億円という巨額さ。

買収を主導した日本郵政の西室泰三前社長の独断専行と、その後の経営能力不足が招いた当然の結果だと、新聞紙上は賑わせていた。

日本郵政の長門正貢社長は、2017年4月25日、巨額損失を説明するため記者会見を開き、「査定が甘かったのではないか。少し買収額が高かった」と、トール社買収が「高い買い物」だったことを認めた。

買収価格は6200億円。企業価値を見直し、17年3月期で4000億円の減損損失を一括計上する。

その結果、3600億円の連結最終黒字予想から一転、400億円の赤字に陥る。

日本郵政がトール社買収を発表したのは2015年2月。

当時、「日本郵便のグローバル展開」を誇らしげに目標に掲げた。

国内は人口減少が続き、インターネットの影響で郵便市場は縮小している。国際物流事業をてがける総合物流企業へと脱皮し、成長するシナリオを描いたというわけだ。

問題は6200億円という買収価格。社外取締役の中には「買収価格が高すぎる」などと疑問を呈する意見もあったという。

実際、オーストラリア証券取引所上場企業だから財務諸表を調べることはできるし、買収を仲介する証券会社を通じて様々な情報は入ってきた。

しかし、豪州の物流事業や国際物流事業についての知見、既存事業との相乗効果をどう生み出すかの戦略を持ち合わせていたか、買収当時から社内外で疑問視する声があり、結果としても「適正価格」が分かっていなかったことを露呈した。

当時の日本郵政の社外取締役には、木村恵司・三菱地所会長、御手洗冨士夫キヤノン会長兼社長、三村明夫・新日鉄住金相談役名誉会長、渡文明JXホールディングス相談役、清野智JR東日本会長(いずれも肩書きは当時)といった、そうそうたるメンバーが顔をそろえていた。

しかし、西室氏は強引に案件を進めたとされる。

トール社買収を発表する2か月前の2014年12月には、グループ3社(日本郵政、ゆうちょ銀行、かんぽ生命保険)を同時上場する方針を正式に発表。

「グローバル企業として生き残る」という日本郵政の成長戦略を、なんとしても投資家に示す必要があったとしている。

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トール社買収の悪夢 西室前社長の独断専行にあり!再び露呈 暗愚な経営陣!

西室氏の華々しい経歴も、異論を差し挟みにくい雰囲気を生んだと言われている。

西室氏は東芝の社長、会長を務めた後、東京証券取引所のトップを任され、日本郵政に転じた「大物財界人」だ。

社外取締役はそれぞれの立場で問題点を指摘することはあっても、最終的に西室氏の方針を容認した。ワンマン経営者が決めた路線を突き進むしかなかったところに、日本郵政のガバナンスの限界があったといえる。

日本郵政はこのトール社の本質を理解していなかった。

トール社はこれまで100件を超えるM&Aにより成長してきた特異な会社だ。

規模をどんどん大きくしていき、買収先を独立したビジネスユニットとして管理してきた。

それぞれが独立して業務を行い、システムや組織の統合にもほとんど着手してこなかった。その結果、同じグループ内で顧客を奪い合う極めて不毛な営業が当たり前のように行われていた。

近年のオーストラリア経済の減速により売り上げが減少傾向になると、こうした弱点が会社の足を引っ張る結果となっていく。

日本郵政は、2017年1月にトール社の経営陣を刷新、今後1700人の人員削減を実施する予定だったが、いかんせん、劇的な改革に手をつけるのが遅すぎた。

結局、トール買収は、相手企業をコントロールできなかった「悪い見本」として、日本企業のM&A史に刻まれることになるかもしれない。

その筆頭として日本郵政の名前が冠たる響きを持つのだ。

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それでも凝りぬか日本郵政!財力に物言わせ調査なきまま無謀投資?

その手痛い失敗を物ともせず、再び巨大企業の買収の噂が出てきた。

その噂は本当だった。

日本郵政は野村不動産ホールディングス(HD)の買収に着手していたのだ。

この買収劇の担い手は、日本郵便社長の横山氏であると言われている。

なるほど、都心の一等地に物凄い版図をを有する日本郵政である。

それらの土地を有効活用すれば、不動産収益は相当見込めるに違いない。

確かにその面はある。

ではなぜ、買収の相手が野村不動産HDなのか。

一方で、政府は復興財源としてどうしても日本郵政株の売却益を得たい。

そのためには株価が最低でも1400円を死守していなければならない。

当初、2017年7月の売却が想定されていて、そのためにこのタイミングで野村不動産HDの買収の話が出たのだ。

ところで、日本郵政株の第2次売却を担う主幹事証券(グローバル・コーディネーター)に野村證券が入っている。

字でわかるように野村不動産HDと野村証券は根っこで繋がっている関連会社だ。

そんな訳で、日本郵政と野村證券と政府の阿吽の呼吸で、野村不動産HDの買収話が出てきたのではないのか?というのがもっぱらの噂である。

そしてこの買収劇を仕掛けたのは、前述のように日本郵便、横山社長である。

横山氏 プロフィール

横山氏は三井住友銀行出身。元三井住友銀行頭取の西川善文氏が日本郵政社長に就いた際、右腕として経営企画担当執行役員を務め。だが、民営化反対の民主党政権下で、三井住友出身者は古巣に戻され、その後、三井住友アセットマネジメントの社長に転じる。

自民党の安倍晋三政権が誕生し、民主党政権時代の役員は一掃。横山氏は森信親金融庁長官に口説かれ、民営化をテコ入れしたい菅義偉官房長官の後押しもあって、日本郵便社長に就任する。

日本郵政の喫緊の課題は、追加売却を実現するために株価を高めることだ。

政府と日本郵政が繋がっている大きな理由はそこにある。

復興財源の確保を目指す政府にとって、喉から手が出るほど得たいお金である。

だからこそ、成立する菅人事なのである。

その結果、横山氏の社長就任が実現した。

それは兎にも角にも日本の財政事情が極めて乏しいからに他ならない。

追加売却を円滑に進めるには、何がなんでも株価を回復させなければならないし、そのために、15年に買収し失敗したトールHDの減損処理と野村不動産HDの買収計画をセットで打ち出したのである。

おいおい、待て待て。

そのためにではない。

そのためにがなかったら、あるいはその負債、再びグループ各社の社員に負担させていたのか?

バカにするのも大概にせい!

グループ各社の社員がどれほど、その4000億の穴埋めに愕然としてこの会社の将来と己とをダブらせていたか。

結果オーライと言えばそれまでである。

だが、自分の信頼する知人はこうも言っている。

自分が許せないのは、その減損処理して負担を個々の社員に求めなかったについて、お上の決断有難や〜的な風潮が流れ、だからこそ、そういうありがたい会社のために頑張れ的な考え方が上部の連中に蔓延していることである。

先日その知人から、こんな話を聞いた。

かんぽの売上実績が去年の同じ時期と比べて、1400億円遅れている。これはかつてないほどの巨額な遅れだ。我々の会社はもう目標を追っかける体力が無くなっている。大人数の屋台骨を支える基盤が崩れていくなら、早晩会社はリストラを進めていくことになるだろう。

彼は言う、郵政社員は、かつての1000億円の負債の時に、ボーナスカットという憂き目を体験した。

その傷がまだ癒えていないこの時期に(その時下げたボーナス基準はまだかつての水準に戻っていない)、再び4000億円の赤字を出し、それを上層部のありがたい決断などと、崇め奉る風潮をどう捉えればいいのだろう。

自分はこう思う。

彼らが一生懸命汗水垂らして稼ぎ、積み上げてきた売上は、上層部の気まぐれや独断専行、あるいは悪意のない失策で、簡単に吹き飛んでしまう。

いや、吹き飛んでしまうなんて言葉は適当でなく、一瞬で消滅してしまい、ややもすると我が身も消し去ってしまうものかもしれないと。

社員のモチベが著しく落ち、去年と比べてどうにもならなくなっている現状は、どうやらそんなところに一因があるのではないか。

何れにしても、野村不動産HDである。

と、その前に、日本郵政はまだトール社を切っていない。

早くトールと手を切らないと、追加損失を計上する破目になる。

この問題を棚上げしたまま、野村不動産HDに着手するなど、いくら復興財源確保のためとはいえ、どれほど政治に翻弄されまくればいいのか。

そんな中、日本郵政は6月19日、野村不動産HDに対する買収交渉を中止したと正式に発表した。

買収価格で折り合いがつかず、大型買収への慎重論が強まったことから、買収計画は白紙に戻ったという。

胸を撫で下ろした社員がどれほどいたか、想像に難くない。

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西室氏 トール社の失策と共に 夢潰える みまもりサービス完全導入!

日本郵政はこのほど事業化を発表していた高齢者向けのみまもりサービスについて、予定していたタブレット端末配布などのサービスを取りやめ、運営する子会社設立も断念するなど事業規模を大に縮小する方針を固めた。

みまもりサービスは、8月から利用者の募集を始め、10月に事業をスタート。専用アプリを導入したタブレット端末を持った郵便局員が高齢者宅を訪問し、睡眠や食事、服薬状況を確認した上で、離れた場所に住む家族に送信する。

利用料金は月額2500円を予定しており原則月1回、郵便局員が訪問する。4月に業務を受託した茨城県大子町のように、サービス利用料を負担する自治体も募集する。

当初は事業開始とともに運営子会社を設立し、日本郵便の谷垣邦夫副社長が社長に就任する予定だった。

高齢者にはタブレット端末約500万台を配布して利用してもらう計画だったが、導入コストや利用方法を教えるための人手がかかるため見送った。

みまもりサービスは、少子高齢化が進む中、西室前社長が新たな事業の柱とする方針を示していた。

しかし、当初の計画通りでは黒字化の見通しが立たず、西室前社長の負の遺産を清算し、堅実な経営にかじを切ることにした。

こうして、西室前社長の亡霊を取り払った日本郵便、日本郵政であるが、その怨念はまだまだ強く、近い将来、トール社の追加損失の計上といった形で、現れなければ良いが。

その時こそ、再び社員に対してそのツケが回ってくるような気がする。(おしまい)

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